
源泉徴収:給与から天引きされる税金
私たちは、働くことでお金を得ます。そのお金から、国に納めるお金が差し引かれます。これが所得税です。所得税は、私たちが得たお金に応じて金額が変わります。もし、この所得税を、私たち自身が計算して、納めなければいけないとしたら、とても大変です。そこで、会社が私たちの代わりに所得税を計算し、給料から差し引いて、国に納めてくれる仕組みがあります。これが源泉徴収です。私たちが毎月受け取る給料明細を見ると、給料の金額だけでなく、様々な項目が記載されています。その中に、所得税の金額も含まれています。つまり、私たちの手元に来る給料は、既に所得税が差し引かれた後の金額なのです。もし源泉徴収という仕組みがなければ、私たちは一年間働いて得たお金から、まとめて所得税を計算し、納めなければなりません。これは大きな負担となるでしょう。源泉徴収のおかげで、私たちは多額の税金を一括で支払う必要がなくなり、家計のやりくりもしやすくなるのです。源泉徴収は、給料だけでなく、利子や配当金などにも適用されます。銀行に預けたお金から利子が発生した場合、銀行は利子から所得税を差し引いて国に納めます。私たちが受け取る利子は、既に所得税が差し引かれた後の金額です。株式投資で配当金を受け取る場合も同様です。会社は配当金から所得税を差し引いて国に納め、私たちの手元には、既に所得税が差し引かれた後の配当金が届きます。このように、源泉徴収は様々な場面で私たちの納税を助けてくれる、大切な仕組みです。