期間が決まった年金:有期年金とは

年金

期間が決まった年金:有期年金とは

保険を知りたい

先生、「有期年金」と「終身年金」の違いがよくわからないです。どちらも受取人が亡くなったら支払いが終わるんですよね?

保険アドバイザー

そうだね。どちらも受取人が亡くなったら支払いは終わるよ。大きな違いは、年金の支払われる期間だ。有期年金は10年、20年といったように予め支払期間が決まっているのに対し、終身年金は受取人が生きている限り一生涯支払われるんだよ。

保険を知りたい

なるほど。でも、それなら生きている限りもらえる終身年金の方がいいですよね?

保険アドバイザー

確かにそう思うかもしれないね。でも、一般的に終身年金より有期年金の方が、同じ金額を支払う場合、一度に受け取れる金額は多くなるんだ。だから、どちらが良いかは、将来設計や資金計画によって変わってくるんだよ。例えば、まとまったお金が必要な場合は有期年金、安定した収入を長く得たい場合は終身年金といった具合だね。確定年金という選択肢もあるから、色々な年金について調べてみるといいよ。

有期年金とは。

「保険」の言葉で「有期年金」というものがあります。これは、10年や20年といったように、お金がもらえる期間が決まっている年金のことです。受け取る人が亡くなると、年金はそこで終わりです。「有期年金」に対して「終身年金」というものもあります。終身年金は、保険に入った人が生きている間ずっと、つまり一生涯、年金がもらえるものです。ただし終身年金でも、受け取る人が亡くなると年金は終わりです。また、有期年金と似たものに「確定年金」というものがあります。確定年金も10年、20年といったようにお金がもらえる期間が決まっています。しかし、年金を受け取っている間に保険に入った人が亡くなった場合、残りの期間分のお金をまとめて、遺族に支払うことになっています。

有期年金の概要

有期年金の概要

有期年金とは、決められた期間だけ年金を受け取ることができる仕組みです。たとえば、十年間とか二十年間といったように、受取期間があらかじめ定められています。この期間が過ぎると、年金の受け取りは終わります。また、受取者が期間が終わる前に亡くなった場合も、年金の受け取りはそこで終わります。

この年金は、受け取れる期間が決まっているという点が大きな特徴です。老後の生活費を確保するための方法として、あるいは家のローンなどの返済資金に充てるなど、いろいろな目的で使われています。将来のお金の計画を立てる上で、有期年金は有効な選択肢の一つになり得ます。

有期年金には、大きく分けて二つの種類があります。一つは確定年金で、もう一つは保証期間付き終身年金です。確定年金は、契約時に決められた期間、年金を受け取ることができます。一方、保証期間付き終身年金は、一生涯年金を受け取ることができますが、契約時に設定した保証期間内に受取人が亡くなった場合、残りの期間の年金を遺族が受け取ることができます。どちらの種類を選ぶかは、自分の状況や目的に合わせて慎重に検討する必要があります。

受取期間や年金額など契約内容をしっかり理解し、自分の生活設計に合った使い方を考えることが大切です。年金を受け取るまでの期間や、受け取る金額は、契約内容によって大きく変わってきます。将来どのくらいのお金が必要になるのかいつまでお金が必要なのかなどを考え、じっくりと検討しましょう。専門家に相談してみるのも良いでしょう。

種類 説明 特徴
有期年金 決められた期間だけ年金を受け取ることができる仕組み 受取期間があらかじめ定められている、期間満了または受取人死亡で終了
確定年金 契約時に決められた期間、年金を受け取ることができる 期間確定型
保証期間付き終身年金 一生涯年金を受け取ることができ、保証期間内に受取人が亡くなった場合、残りの期間の年金を遺族が受け取ることができる 終身保障+保証期間

終身年金との違い

終身年金との違い

老後の生活資金を支える仕組みとして、年金は重要な役割を担っています。年金には様々な種類がありますが、大きく分けて一生涯にわたって受け取れる終身年金と、決められた期間だけ受け取れる有期年金の二つの種類があります。

この二つの年金は、受給期間の長さが大きく異なります。終身年金は、文字通り加入者が生存している限り年金が支給されます。つまり、長生きすればするほど多くの年金を受け取ることができ、老後資金が枯渇する心配を減らすことができます。一方、有期年金はあらかじめ決められた期間のみ年金が支給されます。例えば、10年型や20年型といったように、受給期間が定められています。そのため、契約期間が終了すると、その後は年金が支払われなくなります

どちらの年金形式が自分に合っているかは、個々の状況によって異なります。長生きによる老後資金不足を心配する方は、終身年金を選ぶことで安心を得られます。長生きすればするほど、終身年金のメリットは大きくなります。一方、ある程度の期間、安定した収入を確保したいという方は、有期年金が適しているかもしれません。例えば、住宅ローン返済期間中など、特定の期間に収入を補填したい場合に有効です。

また、それぞれの年金には遺族への保障という点で違いがあります。終身年金の場合、受給者が亡くなると年金の支給は終了し、原則として残された家族への保障はありません。ただし、商品によっては、保証期間付きの終身年金や、死亡一時金が受け取れるものもあります。一方、有期年金の場合も、受給期間中に受給者が亡くなると年金の支給は終了します。しかし、商品によっては、残りの期間の年金を遺族が受け取れるようになっています。

このように、終身年金と有期年金はそれぞれ特徴が異なります。どちらか一方を選ぶだけでなく、二つの年金を組み合わせることで、より柔軟に老後資金計画を立てることも可能です。それぞれのメリット・デメリットをよく理解し、自分のライフプランや経済状況に合った選択をすることが大切です。

項目 終身年金 有期年金
受給期間 一生涯(加入者が生存している限り) あらかじめ決められた期間(例:10年、20年)
メリット 長生きによる老後資金不足の心配が少ない 一定期間の安定した収入確保
デメリット 受給者死亡後は原則として保障なし 契約期間終了後は年金支給なし
遺族への保障 原則なし(商品によっては保証期間付きや死亡一時金あり) 受給期間中死亡後は原則支給終了(商品によっては遺族が受給可能)
適した人 長生きによる老後資金不足を心配する人 一定期間の収入補填をしたい人(例:住宅ローン返済期間中)

確定年金との比較

確定年金との比較

老後の生活資金を確保するための方法として、よく似た仕組みを持つ有期年金と確定年金があります。どちらも一定の期間にわたって年金を受け取ることができる点では共通しています。しかし、大きな違いは受給者が亡くなった場合の取り扱いです。

有期年金の場合、受給者が契約期間中に亡くなると、その時点で年金の支払いは終了します。残りの期間の年金を受け取ることはできません。つまり、受給者本人が生きている間のみ年金を受け取ることができ、遺族には何も支払われない仕組みです。そのため、長生きした場合には安心ですが、万が一早く亡くなってしまった場合には、残りの年金がもらえないというリスクがあります。

一方、確定年金は受給者が亡くなった場合でも、残りの期間の年金に相当するお金を一括で遺族に支払うことになっています。これは死亡一時金と呼ばれ、受給者自身だけでなく遺族の生活も守るという側面があります。

このように、有期年金は自分の老後資金を確実に確保することに重点を置いているのに対し、確定年金は遺族への保障も兼ね備えていると言えるでしょう。どちらを選ぶかは、ご自身の状況や家族構成、そして何を重視するかによって慎重に検討する必要があります。例えば、独身の方や子どもがいない夫婦などは、自分の老後資金を確実に受け取れる有期年金を選択肢として考えることができます。一方、子どもがまだ小さく教育資金が必要な場合や、配偶者に経済的な不安がある場合には、確定年金で遺族への保障も考えておくことが重要となるでしょう。将来設計や家族の状況を踏まえ、どちらがより適しているかをじっくり考え、最適な選択をすることが大切です。

項目 有期年金 確定年金
受取期間 契約期間 契約期間
受給者死亡時の扱い 年金支払終了。
遺族への支払なし。
残りの年金を一括で遺族に支払う(死亡一時金)。
メリット 長生きした場合に有利。

受給者の死亡後も遺族が保障される。
デメリット 早く亡くなった場合、残りの年金はもらえない。 長生きした場合、有期年金より総額は少なくなる可能性がある。
向いている人 独身者、子どもがいない夫婦など、自分の老後を確実にしたい人。 子どもが小さく教育資金が必要な場合、配偶者に経済的な不安がある場合など、遺族への保障も考えたい人。

有期年金のメリット

有期年金のメリット

有期年金には、将来設計に役立つ様々な利点があります。まず、受取期間と受け取る金額があらかじめ決まっているため、将来の収入を予測しやすく、安心したお金の計画を立てられます。毎月の生活費の見通しを立てたり、大きな買い物のための貯蓄計画を立てたりする際に、この確実性は大きな助けとなります。

次に、終身年金と比べて、一般的に受け取る金額が多い傾向があります。これは、有期年金は支払期間が決まっているため、保険会社が支払うお金の総額を予測しやすく、リスクを抑えることができるからです。その分、受け取る金額に反映されるため、限られた期間でより多くの年金を受け取ることができます。

さらに、一人ひとりの目的や期間に合わせて自由に設計できる柔軟性も魅力です。例えば、子供の教育資金として、大学入学から卒業までの一定期間に年金を受け取れるように設定したり、住宅ローンの返済期間に合わせて設定し、安定した返済資金を確保したりすることができます。また、老後の生活資金の一部として、公的年金開始までのつなぎとして利用することも可能です。

このように、有期年金は、将来のライフイベントに合わせた計画を立て、必要な時に必要なだけのお金を受け取れる便利な制度です。自分自身の状況や将来設計に合わせて、期間や金額を自由に設定できるため、様々な目的に活用できます。公的年金だけでは不安な方、特定の期間だけまとまったお金が必要な方など、幅広いニーズに対応できる、心強い味方と言えるでしょう。

メリット 説明
将来設計のしやすさ 受取期間と金額があらかじめ決まっているため、将来の収入を予測しやすく、安心したお金の計画を立てられる。
高額受取 終身年金と比べて、一般的に受取額が多い。支払期間が決まっているため、保険会社のリスクが低く、その分受取額に反映される。
柔軟な設計 一人ひとりの目的や期間に合わせて自由に設計できる。教育資金、住宅ローン返済、老後資金など、様々な目的に活用可能。

有期年金のデメリット

有期年金のデメリット

定められた期間だけ年金を受け取れる有期年金ですが、メリットと同時にデメリットも知っておく必要があります。将来設計のためにも、これらの点をしっかりと理解した上で加入を検討することが大切です。

まず、受け取り期間が決まっているという点が挙げられます。老後資金として考える場合、年金を受け取れる期間が終了した後は、収入が途絶えてしまう可能性があります。長生きした場合、生活資金が足りなくなる心配が出てきます。老後の生活が長くなることも想定し、他の資産運用と組み合わせる、終身年金と組み合わせるなど対策を立てておく必要があります。

次に、途中で解約する場合解約控除が適用されるため、払い込んだお金よりも少ない金額しか戻ってこない可能性があります。元本割れのリスクがあるため、お金が必要になった場合も、簡単に解約できないという点に注意が必要です。将来の計画に変更がないか、慎重に検討した上で加入を決める必要があります。

また、物価が上がり続ける、いわゆる物価上昇(インフレ)のリスクも考慮しなければなりません。年金は基本的に金額が決まっているため、物価が上昇すると、同じ金額でも買えるものが少なくなります。年金の実質的な価値が下がってしまうため、生活に支障が出る可能性も考えられます。将来の物価上昇を見据えて、他の資産運用と組み合わせるなど、対策を考えておく必要があります。

このように有期年金にはいくつかのデメリットがあります。これらのデメリットをよく理解し、自分の将来設計どの程度のリスクを受け入れられるかに合わせて、他の金融商品も比較検討しながら、慎重に判断することが大切です。

デメリット 詳細 対策
収入の途絶 受け取り期間終了後、収入が途絶え、長生きした場合に生活資金が不足する可能性がある。 他の資産運用や終身年金との組み合わせ。
解約控除 途中で解約すると、解約控除が適用され、払い込んだ金額より少ない金額しか戻ってこない可能性がある(元本割れのリスク)。 将来の計画に変更がないか慎重に検討する。
物価上昇リスク 物価上昇(インフレ)により、年金の実質的な価値が下がり、生活に支障が出る可能性がある。 他の資産運用との組み合わせ。

まとめ

まとめ

有期年金は、老後の生活資金を計画的に準備するための手段として、近年注目を集めています。老後資金の準備というと、終身年金のように一生涯にわたって年金を受け取れるものをイメージする方も多いかもしれません。しかし、有期年金は一定の期間だけ年金を受け取れるという点が大きな特徴です。

例えば、65歳から75歳までの10年間、毎月決まった金額を受け取れるように設定することができます。この期間設定のメリットは、将来の資金計画を立てやすいという点にあります。受給期間と受給額があらかじめ決まっているため、毎月の生活設計を立てやすく、計画的に老後資金を使うことができます。また、終身年金の場合、長生きすればするほど多くの年金を受け取れますが、万が一早く亡くなってしまった場合、受け取れるはずだった年金がもらえなくなってしまいます。その点、有期年金は長生きリスクへの心配が少ないと言えるでしょう。

一方で、有期年金には長生きした場合、年金が支給されなくなるというデメリットもあります。75歳まで年金を受け取れる契約を結んでいたとしても、76歳以降は年金が支給されなくなるため、その後の生活資金を別途準備しておく必要があります。また、インフレ、つまり物価が上昇していく局面においては、年金の価値が目減りする可能性も考慮しなければなりません。将来の物価上昇率を予測することは難しいため、インフレリスクへの備えも重要です。

さらに、確定年金とは異なり、受給者が亡くなった場合に遺族に年金が支払われるといった保障はありません。そのため、遺族への保障も検討している場合は、他の金融商品との組み合わせも検討する必要があるでしょう。このように、有期年金にはメリットとデメリットの両方が存在します。自身のライフプランやリスク許容度、そして他の金融商品との比較検討を行いながら、最適な資産形成を目指していくことが重要です。

メリット デメリット
一定期間、計画的に年金を受け取れる 長生きした場合、年金が支給されなくなる
将来の資金計画を立てやすい その後の生活資金を別途準備する必要がある
長生きリスクへの心配が少ない インフレで年金の価値が目減りする可能性がある
受給者が亡くなった場合、遺族への保障がない
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